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たったひとつの「てん」から、未来が大きく変わることもある。


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今の自分がどうやって出来上がっているかと言えば、自分の体と記憶、ここに至るまでの色々な経験によって形作られているのは間違いないな、と思うのです。

と、こんな風に思っているので、もし自分の中で眠っている「本当の自分」なんてのがいた日には、「今の自分」は一体どこに行ってしまうんだろう、なんて思ったりもして。

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なので、初めて会った人に「いやはや、今の自分は仮の存在で本当の自分が目覚めたらその時はあらためてよろしく!」なんて言えないわけです。

そんな私の場合ですと最近は「ラクガキが好きって言ってたら、よく分からない間に人にラクガキを教えていたんです(笑)」と言うのが自己紹介のメイントピックになっているでしょうか。

我ながら思えば不思議なところに迷い込んだな、と思ったりすることもありますが、今では自分の生き甲斐の一部とでも言えることに出会えたのはとてもうれしいことで、それはこれまで点を、線を、ラクガキを書き続けてきた結果なのかな、と感じていたりするのです。



さて話は少し変わって、先日とある集まりに参加し、先ほどの自己紹介から自分がどんな風に教えているかという内容で少し盛り上がったころ、ある人から

それとすごく似たような内容の絵本があって、とっても好きなんですよ!

と教えていただいたのが、ピーター・レイノルズ著、谷川俊太郎訳の「てん(原題:the dot)」という絵本でした。

点と点を結ぶ」のエピソードとして有名な、2005年に米スタンフォード大学の卒業式でスティーブ・ジョブズ氏が行ったスピーチは聞いたことがあったのですが、それとは全く別ものということ。

面白そうだな、と買ってみたところ、これが私の人生で一番好きな絵本になったのでした。

あらすじとしては表紙をめくったところに書いてあるこの通り。

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お絵描きなんて大きらい!苦しまぎれに描いたのはちっぽけな“てん”ひとつ。そのちっぽけな“てん”にかくされた大きな意味を知ってワシテは変わりはじめる。世の図画ぎらいを勇気づける楽しい絵本。

via:Amazon.co.jp: てん: ピーター レイノルズ, Peter H. Reynolds, 谷川 俊太郎: 本

お絵描きが大きらいな子供、ワシテがたったひとつの「てん」を描くところからはじまるお話。

そのただの「てん」を見た先生の行動がワシテの未来を大きく変えます。

それは「てん」にサインをさせ、額に入れて飾ったこと。

自分の「てん」をあらためて見たワシテは、もっと違うのだって描けるさ!と、どんどん「てん」を描いていき、最後は「てん」の展覧会を開くまでになるのです。

もちろん、ワシテの行動がなければ未来は変わりません。
ただその先生の行動が、一人の親として、時に先生と呼ばれる存在として、人によっては先輩と呼ばれる立場でとても大事な姿勢について気付かせてくれます。



それは「認める」ということ

これ、ちょうど以前に書いた「子供とお絵描きをする時、できれば使うべきではない2つの言葉とその対策」という記事にも書いた内容なんですよね。

そして、最後に「絵が描けないんだ」という少年にワシテがかけた一言は…
これは素敵な絵とともに絵本でご確認いただけたら、と。

そんなわけで、この「てん」という絵本は、子供はもちろん、大人にも読んでほしい一冊だと感じました。

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余談ですが、この先生が言ったこととほぼ同じことを、無意識のうちに自分のラクガキ教室「ハッピーラクガキライフ」でもやっていたのにはビックリしました(笑)


それにしても、たまたま参加した集まりの、たまたま会った方から、一生の相棒になりそうな絵本に出会えるなんて、まさにこの本のいう「弱いつながり」そのものだなぁ、と感じたりしたのでした。



OGP
ハッピーラクガキライフ|人生をたのしくするラクガキ力講座

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