くらしのプラットフォーム「スチーブ」ってなに?くらしのきほん × 箱庭 × 灯台もと暮らしのトークイベントでラクガキノート #スチーブ
食べて、眠って、人と出会って、そういった毎日のくらしを積み重ねて私たちは生きています。ひとつひとつは何気無いことのように見えて、その全てが奥深く感動に満ち溢れています。
そんな「くらし」にフォーカスした3つのメディア「くらしのきほん」と「箱庭 haconiwa」と「灯台もと暮らし」が「そうか、僕らはくらしのプラットフォームを作りたかったんだ」というタイトルでトークイベントを行うということで、参加してまいりました。
くらしのきほん × 箱庭 × 灯台もと暮らし=?「そうか、僕らはくらしのプラットフォームを作りたかったんだ。」 | Peatix
今回のイベントでは元暮しの手帖の編集長で、現在「くらしのきほん」の編集長である松浦弥太郎さんと「箱庭」編集長の東出桂奈さんと「灯台もと暮らし」編集長の佐野知美さんのトークセッションをメインに進んでいきました。
冒頭、くらしのプラットホームとして「スチーブ」なるものが発表され、それがなんなのか…という話とともに雑誌の編集からWeb媒体の編集になった松浦さんのお話や、それぞれのメディアで大切にしている価値観など話題は幅広く、トークセッションのようでありつつ、公開の打ち合わせのようでもあり面白いな、という印象を受けました。
今回もラクガキノートを描いてきたのですが、各メディアの雰囲気的に鉛筆を使ってみたらこれはこれでふんわりとした印象になってくれました。
まずはこちらをどうぞ。
「スチーブ」とはなんなのか
くらしのプラットフォームであるという「スチーブ」とは一体なんなのか、実はこちらに対する明確な答えはありませんでした。
もとくら佐野「スチーブって、どういう意味なんでしょう?」松浦弥太郎さん「名前を決めるのって重大なんですよ。犬を飼うのに、名前がいるじゃないですか? じゃあとりあえず太郎にしよう、と。そしたら太郎って呼ぶでしょう? それと同じで僕がふと思いついたんだよね(笑)」 #スチーブ
— 灯台もと暮らし (@motokura_PR) 2016年4月1日
そもそも「スチーブ」という言葉時代が松浦さんの思いつきだということで、検索しても出てこなかったから「お、これはいいな!」となったとかならないとか。
ただ「スチーブ」が生まれた根っこの部分と、おぼろげな輪郭を感じることはできました。
「スチーブ」の根っこの部分
これは松浦さんの言葉にあった
「雑誌の頃は横のつながりがほとんどなかった。お互いライバルのような関係で、その結果として幾つかの雑誌がなくなってしまったりした。しかしWebのメディアにはつながりがある。競争するのではなく同志として何か出来そうな気がした」
ということなのかな、と感じました。
トークセッションでは「商店街」や「花壇」といった例えで話されていたりしましたが、集まることで何か新しい価値であったり、インパクトであったりが生まれる、そういうものなのかな、と。
当たり前に感じることに感動する姿勢
この考え方自体は、特にWebという世界においては決して新しいものではありません。むしろWebという名称からも分かる通り、もともと内包している概念ということもできます。
ただ、この3つのメディアが「くらし」という当たり前のものを見つめなおし、そこに発見した感動を価値にしているように、あえて今この時代に「スチーブ」という再定義を加えることが重要なことなのかもしれないな、と感じたのです。
自分にとっての「ちょうどいい」を大切にすること
(写真は懇親会でいただいた素敵なお料理)
さらにもうひとつ、松浦さんの言葉で印象に残るものがありました。
それが「自分にとってのちょうどいいを大切にすること」でした。
例えば「くらしのきほん」の更新頻度は現在週2回、曰く「100年価値の変わらないコンテンツ」を提供していくために、松浦さん自身が「ちょうどいい」と思うペースで決まったそうです。
他にもいつみても同じ情報というWebの世界において時間限定コンテンツがあること、スマホを基本に考えているところも「ちょうどいい」で決まっているそうです。
松浦弥太郎さん「メディアをつくるときにみんなと違うレイヤーにいくために、今までにないような人の気配のするものを作りたかった。ウェブのメディアはいつ見ても同じだから違和感があった。だから、その時間しか読めないコンテンツをつくってる」 #スチーブ
— 灯台もと暮らし (@motokura_PR) 2016年4月1日
多くの人にコンテンツを届けたり、ちょうどいいを見つける、そのために大切なことは?という質問に対してはこんな答えが
「多くの人に届くコンテンツをつくるためには?」松浦弥太郎さん「自分がしてほしいことを考える。頭が千切れるほどずっと考え続けるんですよ。自分が今何をしてもらったら一番嬉しいのか。今、今、今、それをいつも考え続ける」 #スチーブ
— 灯台もと暮らし (@motokura_PR) 2016年4月1日
この「人がしてほしいこと」を「頭がちぎれるほど考える」という部分、ここ最近「この人はすごい」という方の話を聞くことが何度かあっていたのですが、その全てに共通することなんですよね。そして、私自身がデザインをする上で大切だと感じていることとでもあって。
そんなわけで未だ全貌が見えない「スチーブ」ではありましたが、「5/1にはなんらかの動きが!」とおっしゃっていたこと、そしてこのプラットフォームの端っこくらいに自分の居場所ができたら、これはまたおもしろいことにつながっていきそうだな、といつも身を置いているのとは少し違ったコミュニティの片隅でラクガキノートを描きながら考えていたのでした。
・くらしのきほん | あなたのくらしはもっと楽しくなる
・箱庭 haconiwa|女子クリエーターのためのライフスタイル作りマガジン
・灯台もと暮らし[もとくら]|これからの暮らしを考える情報ウェブメディア
※2016年5月1日追記
スチーブのサイトがオープンしていました!
文字どおり「新しい試みが始まります。ゆっくりと静かに。」ですね(笑)
スチーブ | そうか、僕らはくらしのプラットフォームを作りたかったんだ。
https://schiive.com/
そうそう、今回イベントにご招待してくださった隠居系男子の鳥井さんが「批判的な意見を見つけたときの心構え。」という記事でオススメされていたこちらの本が気になっております。