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話題のWebサービス「note」でガチャ的企画をやってみて気付いたこととかをシェアしておきます


Cakes ケイクス |4718本の記事 コラムが週150円で読み放題

2014年4月7日に始まった「note」というサービスをご存知でしょうか?

このブログに書くのは初めてなのですが、ここ最近このサービスを色々使ってみるのがおもしろくておもしろくて色々遊ばせていただいております。
そんなnote上で、先日とある企画をやってみたところ想像以上の反響をいただいたので、そこで気付いたことなどをシェアしておこうと思いました。

(今あらためてサービス開始日を確認してみたところ、この記事を書いている時点でまだ2週間くらいしかたっていないんですね。)

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あらためてnoteとは

noteは、文章、写真、イラスト、音楽、映像などの作品を投稿して、クリエイターとユーザをつなぐことができる、まったく新しいタイプのウェブサービスです。

つくった作品(ノート)は、通常のブログやSNSなどと同様に無料で公開することもできますし、手軽に売り買いすることも可能です。

本当にざっくり説明すると、ブログやSNSのように何かを投稿して、そこに直接コンテンツ課金する仕組み(もちろん無料でもOK)があるサービスというと分かりやすいでしょうか。

例えば文章を書いて「ここから先は100円です」としてみたり、「良かったと思ったら100円をチップとして払ってください」なんていう使い方ができるんですね。

これはある意味革命的で、Web上の文章のほとんどは、例えば今読んでいただいているブログのようには多少の広告はあれど無料のもので、そこに「課金」が入ることで何が変わるだろうという意味で盛り上がりを見せていました。

いわゆるファンを持つ「有名人」は何かしらのコンテンツを持っているので売上につながるでしょうが、私個人としては「Web上で当たり前のようにお金をやり取りする」というという文化ができそうなことにとても可能性を感じたのです。


高い課金の壁をどうにか下げられないか

ただ、一番はじめに感じたのは最低金額100円(最高金額は10000円)といはいえお金を払うことに私自身大きな抵抗感があったことです。
現実では友達にジュースを買ってきて「いいよいいよ」って言ってしまえるのに、です。

そんな時、試しに作ったあるノートが100円で購入されました。
(ちなみにその方のことは一生忘れられないと思います(笑))

これがものすごくうれしくて、衝撃的だったんですよね。

そこで一番はじめにこんな企画をやってみました。

とりあえず有料のやつに500円ほど突っ込んでみるテスト | タムカイ | note
https://note.mu/tamkai/n/n13a3928626e0

大まかに言うと、とりあえず誰かのノートを買ってみよう、そしてもしこのノートを買ってくれたらあなたのノートを買いますよっていう企画です。

まず自分が動かないと人も動かないだろうと、とりあえず自分から目についた500円分を買うところから始めてみました。

この企画は何人かの共感者を得ることができ、その方達がまた同じことを実行するという結果につながりました。

そして、同時にここで大切なことに気付きました。


noteでの課金のキモはコンテンツ購入だけにあらず

noteを運営する株式会社ピースオブケイクはもともと「cakes」というサービスを展開しています。

cakes(ケイクス)|4718本の記事、コラムが週150円で読み放題
https://cakes.mu/

タイトルの通り多彩な連載コンテンツを週150円、月500円で読み放題というサービスです。

私自身はずっと存在を知っていたのですが、「Webで文章を読むのにお金を払うのか…」と登録を先延ばしにして今にいたっていました。
つまり、Web上のコンテンツにお金を払うことに抵抗感があったわけです。



ここで先の企画へのコメントがありました。

お金を払う/払われる経験って楽しいですね!100円でいい経験できました!

確かに「買ってくれたら買い戻しにいきますよ」と建前上「あなたは損をしません」というニュアンスの企画だったので、その意味での賛同者が集まった部分はあります。

ただ一方で「背中を押されて100円払う経験をしてみたら楽しかったので、買い戻しは必要ないです!」という声もあったのです。



ここでnoteへの課金の1つのキモに「コンテンツだけでなく体験・経験を売ること」があることに気づきました。


ラクガキ×買った人だけ共有できる経験=ガチャ

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自分が提供できるコンテンツって何だろうな、と考えたところ浮かんできたのがラクガキ、つまり絵だろうというところにはわりと早い段階で気付いていました。

ただ、描いたものをそのまま販売しても、それはほとんど売れないだろうということも同時に理解していました。

そこで思いついたのが

100円であなたのアイコンを殴り描きします。ガチャガチャ感覚でどうぞ(笑)| タムカイ | note

という企画です。

noteの課金ってどこか独特で、単なるコンテンツへの対価以上になんというかコミュニケーションというか、売買で生まれるコミュニティみたいなものがあると感じるのです。
(中略)
どんな絵になるのかちょっとしたガチャガチャ感覚なのと、買った人だけは他にどんな人が買っていて、どんな絵になったかが分かるって仕組みです。

ふと、昔ガチャガチャをして、買った人同士が盛り上がってた体験を思い出したんですよね。これに近いことがnoteでできるんじゃないかな、と。

ガチャというと最近はソーシャルゲームでのそれが連想されてしまいますが、僕のガチャはあくまで「コスモス」のそれなのです(笑)

コスモス ガチャガチャ – Google 検索

ここで考えたのが「絵自体」ではなく「自分のために絵を描いてもらえる」という体験に料金を設定したということです。

それに加えて「買った人だけが他の人の絵を見ることができる」という小さな秘密を共有する体験があることも意識していました。


想像以上の反響をいただきました

IMG 5830

あくまで「殴り描き」ですという自分にとっても購入者にとっても気軽な感じにしていて、値段設定も含めてそれなりに友達が購入してくれるくらいで、まったり一週間くらいやってみようかな、と言うのが当初の考えでした。

ただ、こればっかりは自分がマーケットを読み間違えていた部分があり、自分のFacebookの投稿に知人が反応してくれたことに始まり、その直後に

Twitterなどでシェアしていただいたり

下のようにノート内で購入報告および具体例として紹介されたことで売上のペースが加速していきました。

Atsuyoshi Narumi  narumi | note

手書きのカバー画像をnoteで購入 | Atsuyoshi Narumi | note
https://note.mu/narumi/n/n199aeb2d0c1f

ちなみに最初のノートはFacebookで65いいね、17ツイートほどされていました。
これをnote内だけでエコシステムが完結していないと見るのか、他サービスとの親和性が高いと見るのかはその視点次第だと思いますが、個人的には後者の立ち位置ですね。


やってみて分かったこと

以下思いつくままに順不同で

1.購入者自身が一部になる体験は強い

「現代は物を売るのではなく体験を売る社会」というフレーズをとある場所で見たのですが、実感としてそれを体験することができました
今回はまだ特別感のある「noteでの支払い」という体験に「自分のアイコンが描かれる」が組合わさったことで、購入者が増えたという印象です。

事実これが初めての購入だったという方が何人かいらっしゃり、最初の払ってみましょう企画の時と同様かそれ以上の効果があったことがうれしかったです。


2.目的が伝わる口コミの強さ

先ほど紹介した記事「手書きのカバー画像をnoteで購入 」が特徴的だったのですが、口コミであることに加えて、具体的に「カバー画像にぴったり」という目的が提示されていることで、売上が伸びた感覚がありました。
(ここはさすがnarumiさんです。)

事実このノートの影響でカバー画像に使ってくださってる方を多く見かけました。
(これがうれしいのなんのってw)


3.はじめは「誰が売っているか」という関係性が重要かも

結果的にこれまで知らなかった方まで届きましたが、はじめは私の知人やブログの読者さん、ハッピーラクガキライフという活動を知ってくださっている方からの購入がスタートでした。
クオリティはもちろん大事だと思うのですが、購入者との関係性がどれだけあるかというのがやはりポイントになるかと思います。
これは決して「有名人である」とはイコールではないと思うんですよね。

最近親しくさせていただいている短パン社長(ってこの人は有名人だけど!(笑))が「関係性が大事」と言っていることが理解できた瞬間でした。

アパレルメーカー短パン社長こと奥ノ谷圭祐のアツいブログ。


4.先払いのちょっとしたプレッシャー

売れ始めてまず最初に感じたのは、料金先払いのカタチになるため、「殴り描き」と宣言しているものの、意外にプレッシャーを感じるということでした。
特に今回の形式だと、後から更新するテキストとも違い、購入者に対して個別コンテンツとなる事も原因です。

ここははじめに「ガチャガチャ感覚で!」と宣言しておいて良かったなと思いました。(誤解が無いように言っておきますが、手を抜こうと思っていたのではなく、自分的なルール「一発描き、消しゴムも使わない」を曲げずにやり切ったという感じです。)


5.注文が入るごとにタスクが増える

当初はまったり進めようと考えていたものの、途中明らかに描くペースを上回る勢いでノートが購入されていきました。(このあたりはあとがきノートで詳しくふれています。)
書籍のように先に作業が発生していない分、提供までの時間が伸びて満足度が下がることを懸念し、急遽限定数を設定させていただきました。

ちなみにここでの判断に、いわゆるブログがバズった時の瞬発力が活かされたことを記しておきます(笑)


6.困ったら100円という気持ちを変化させる必要性

初めて課金をする時に感じるのが「いったい誰が自分にお金を払うだろう?分からないから最低金額にしておこう」というもの。
事実私もそうでした。

ただ今回の企画だと、100円にしてしまったことで、描かれる人と見るだけの人の支払額が同じになってしまうんですよね。

あと単なる100円やり取りサービスになってしまわないように、きっちりとした値付けの感覚が売り手側に必要なのかもと感じたり。

例えば次にやるなら、限定数を設定して描かれる人は300円、限定数が終わった後の閲覧権は100円でもいいかなと思ったり、とかとか。



とりあえずこんなところ、かな
他にもあるような気がするのですが、それはまた思いついたら書いてみたいと思います。

なお、限定数が設定できたらいいなとか、購入したノートが更新されたら通知が欲しいみたいな運営側への要望はひとまず外しております。


企画力次第でまだまだ化ける可能性を感じる「note」

今回分かったことは、単に文章を書いてそれにお金をもらうという以上の可能性がnoteにはあると言うことでした。
だって、連載文章に課金するだけなら「cakes」でいいわけですし。

逆にこういう楽しみ方ができるのって、スタート間もないサービスの特徴だと思っていて、それこそが現時点でのnoteの楽しみ方な気がします。

ぶっちゃけ、今回のガチャ企画で生計を立てる(今で言うと「note飯」かなw)のはさすがに難しいと思います。
でも、そういうことではなくて、買ってくださったと同じように私自身も楽しい経験ができて良かったなーと感じているのです。


というわけでもう一つ実験を

note上で、文章を全文を公開した後でチップや投げ銭といったカタチで課金をする形式を見かけるのですが、この記事に対するそれをnote上でやってみようかと思うのです。

ただ…
単にそれだけでは面白くないということで、note上にで今回の企画のダッシュボードや、メール画面のキャプチャによる売上のペースなどを公開して、あとがき的なコンテンツとしても楽しめるようにしてみたいと思います。
とはいえ、あくまでオマケ的な内容で、ここに書かれていることがほぼメインの内容になりますが、ご興味のある方、記事がいいねと思った方は是非!

あ、後は次回のガチャ企画の開始日時をこのnote上で公開しておきますので「次は逃したくない!」という方も是非!

あとがきnoteはこちら
最近noteで感じたあれこれをブログに書いてみて、そのあとがき的なやつ | タムカイ | note



いやー、なんか色々思いついて楽しい楽しい。
もっと色々やってみて、夢はnote本とか出るときには声がかかるようになってたいなー、なんてねw


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