え?ここが東京?心がゆっくり開いていく新島への旅 1日目 #tokyo島旅山旅
ドイツの劇作家ゲーテは、かつてこう語ったといいます。
「人が旅をする目的は、到着ではない。旅をすることそのものが旅なのだ」と。
学生時代、青春18切符を片手にあてなく日本を半周してみました。またある時は、旅程を一切決めずにフランスに降り立ち、目的を探して放浪しておりました。
その旅で見たもの、聞いたこと、そして出会った人たちは今も記憶に焼きついていて、あの日々があったから今があるんだろうな、と思うことがよくあります。
と、旅自体は好きなのに「最近行けてないな」なんて思っていたところ、東京都の観光PR事業「tokyo reporter島旅&山旅」の取材で新島を訪れる機会をいただいたのでした。
で、新島って名前を聞いた事はあるけど、そもそもどこにあるのか、どんなところなのか、お恥ずかしながら全く知らなかったわけなんですよ。
え?東京都だったの?というくらい。
でも、行ってみたらこれがすんごい楽しい場所で!
真っ白い砂浜と岸壁
謎の神殿風建物に
サーフィンを楽しむ人たち
かと思ったら辺り一面岩のこんな荒野まで、これ全部日本、というか東京都だなんて信じられますか?
ちなみに新島を地図で見るとここ。
東京から南へ160kmのところにあり、移動手段は東京竹芝桟橋から大型船で10時間、高速船で2時間、調布飛行場から小型機だとなんと3〜40分で着いてしまうところにあるんです。
盛りだくさんな新島の初日!
あまりに盛りだくさんな内容だったので、まずはダイジェストで振り返ってみたいと思います!
今回は全天球カメラRICOH THETA Sも持って行きましたので、そちらの全天球写真とともに!
調布空港 #tokyo島旅山旅 #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA
今回は調布飛行場から小型機で新島へ向かいました。
新島へ向かう小型機 #tokyo島旅山旅 #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA
飛行機の店員は20人程度、乗る前にはバランスをとるため体重を自己申告する必要があります。
憧れだった「プロペラをiPhoneのカメラで撮るとなんかすごくなるやつ」を撮影する事が出来ました。
新島空港に到着、とにかく風が強い。
聞くとこの時期の新島は西ん風と呼ばれる強風が吹くそうで、この日もついてから「よく飛行機飛んだねー」と言われるし、船は軒並み欠航だったそうです。
到着して一息ついてたら目の前で泊まる民宿のものと思われる車が颯爽と走り去り、さっそく置いてけぼりをくらって15分ほど茫然としてしまったのは内緒w
(引き返してお迎えに来てくださいました)
今回お世話になったのが民宿「喜平丸」さん。
新島民宿「喜平丸」 #tokyo島旅山旅 #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA
いい意味で落ち着ける部屋でした。強風で窓がガタガタいったりしてちょっと怖かったけど。
でも、民宿のお母さんはすごくやさしくて「寒くない?ファンヒーター持ってこようか?」と5回くらい聞かれれたりして(笑)
到着してすぐの昼食は、知人がFacebookで教えてくれた、かじやベーカリーの惣菜パンを買って散策しながら歩き食い。
こちらは伊豆七島でも有名なパン屋さんで、大島や東京からも注文が入るんだとか。
観光協会へ行こうと民宿の近所にあった貸自転車を借りに来たものの、お昼だからか一向に店員さんがいなくて途方に暮れていた時の写真、この時は不安しかなかったなぁ…。
待ったり辺りをさまよったりすること30分ほど、帰って来たお母さんに「この風だよ?本当に大丈夫?」と何度も心配されながらなんとか自転車をゲット。
海岸沿いに出てみると綺麗な海が!!!!
めっちゃ綺麗だけど風の強さがシャレにならないレベル #tokyo島旅山旅 #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA
なんだけど、すんごい風が強くて波しぶき飛んでくるし向かい風で進まないしで超大変。
島じゅうにあるこの謎の石像は渋谷にあるモヤイ像の兄弟たち、原料はイタリアのリパリ島と新島でしか産出されない抗火石(こうがせき、コーガ石)でできています。
どうにかこうにか新島観光協会へ。
受付のお姉さんがとても親切で、お勧めスポットから飲食店まで色々教えてくださいました。
そりゃこの風じゃなぁ…。
船が止まるとスーパーなどからものがなくなってとても大変だそう。
とりあえずさらに進もうと自転車を走らせますが、地面の40の文字以外、どこの国に来てしまったんだろうとクラクラしてしまう光景が広がります。
絶景スポットだと聞いた間々下海岸を通りがかったので写真を撮ろうとするも
波がすんごいことに…!
新島 間々下海岸にて #tokyo島旅山旅 #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA
ただ景色はすっごい綺麗で!
この辺りで屋内のアクティビティにしないと危ないと感じて、向かったのが新島ガラスアートミュージアムです。
到着した時には命からがらだったせいか、私としたことが外観の写真を撮り忘れていたので、ストリートビューで(笑)
まずはミュージアムへ。
太陽の光が差し込むとても落ち着く雰囲気。
オリーブグリーンが特徴のこの新島ガラス、原料は先ほどのモヤイ像と同じコーガ石なんです。
実は渋谷のモヤイ像も溶かすとこんな色のガラスになるとかならないとか!
アートセンターでは工房を見学させていただきました。
この赤いガラスがあのグリーンになるんだから不思議なものです。
新島 ガラスアートセンター #tokyo島旅山旅 #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA
実はこの後、予約はしてなかったのですがご厚意で特別にガラス作り体験をさせていただくことができたんです。
これはまた別途記事にするつもりですが、みなさんがこれまた優しくて…!
ガラス作りを終え、すぐ近くのまました温泉へ。
砂蒸し風呂が有名なのですが、この日はいっぱいということで露天風呂の方へ。
そしたらちょうど夕暮れ時でこのながめ…!
西ん風が大変だったことも忘れて癒されるひととき…!
まあ、この時もだいぶ強い風を顔に浴びながらお湯に浸かっていましたが(笑)
少しさっぱりしたところで再度中心部へ戻り、SNSのコメント欄と観光協会の2カ所でオススメされた「新島 和み処 サンシャイン」というお店へ。
ここでこのお店を選んだことが、今回の私の旅を決定付けたと言っても過言ではありません!
入店し、店長一押しという梅酢を使ったバイスサワーをいただきながら、軽くお店の大将と話をしていると…
音楽の話ででまさかのめちゃくちゃ意気投合!
青春時代聞きまくったパンクロックの話から、2011年に開催されたAIRJAMというイベントでは同じ会場にいたことが判明したり、最近かっこいいと思ってるミュージシャンの話だったり…!
島のもの食べた?やっぱこれでしょ!と覚悟を決める前に、新島名産のくさやが出てくるわ、ひょんなことから隣で始まった女子会に混ざりこんでみたり、次第に注文を取るようになって、厨房でまかないうどん食べさせてもらって、最後はお客さんのお勘定まで担当し…
気づけばオープンクローズでお店に滞在していて、その上大将から
「よかったら明日ランチと夜の営業の間で色々案内してやるよ!」
と、うれしいオファーが!もちろん答えはイエス!
こうして盛りだくさんすぎる新島の初日が終わりました。
ほぼノープランで訪れて、降り立った瞬間から強い風に吹かれて、空港に置いてけぼりをくらった時は正直どうなるかと思いました。
でも、道ですれ違った小学生がとても自然に挨拶をしてくれたり、行く場所行く場所でやさしい人たちに出会ったりして、自分の心がゆっくりと開いていくのを感じました。
そして、心が開いているといろんな繋がりができてくるんですよね。
新島では、ハイシーズンの春から夏にものすごく盛り上がり、秋から冬にかけては人が減って西ん風が強く吹く季節を過ごすそうです。
ただ、この季節の寂しさを知っているから、島の人たちはとてもやさしいのかな、なんてことを思いました。
そんな私の新島旅は二日目に続きます。
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